「元プロサッカー選手のセカンドキャリアを学ぼう!」 常葉大学サッカー部 第9回キャリア研修会レポート

レポート キャリア支援

10月2日(月)にサッカー部員約40名を対象に「第9回キャリア研修会」を実施いたしました。

本研修では多くの職業を知ること、社会人の先輩方の大切にしている考え方を知ることを通じて、学生の皆様がこれから歩むキャリアに役立つ情報提供を行うことを目的に、2カ月に1回開催しております。

第9回目は前半にゲストとしてご参加いただいた㈱スカイキャリア 小針優貴さんによるキャリア講話、
後半に人間学を学ぶ月刊誌「致知」を用いた感想文発表会を実施いたしました。

コーディネーター役を務めた大道桂三より、研修の様子を報告させていただきます。

キャリア講話 ㈱スカイキャリア 小針優貴さん

キャリア講話では、東京都中心に人材採用に関する事業活動をされている㈱スカイキャリアの小針優貴さんより、「後悔のない人生選択」をテーマに講話をいただきました。

小針優貴さんは小学生から大学生までプロサッカー選手を目指し、サッカーに真剣に取り組まれ、大学卒業後はタイとラオスの2か国でプロサッカー選手としてご活躍されました。
その後、6年間高校教員としてご活躍され、今年の4月より㈱スカイキャリアに入社された経歴がございます。

これまでの小針さんが歩まれたキャリアの中で、大切にされていることとして、2つご紹介いただきました。

① 目的を明確にすること

何を追いかけるのか、何のために仕事をするのか。目の前の仕事を頑張る・結果を出す為には、何のためという目的を明確にすること。
小針さんはこれまでのキャリアの歩みの中で、なぜこれをやりたいのかをご自身で目的を明確にした上で決断をされているとのことでした。
そうすることで、最終的には自分自身が決断したことであるから、決断に後悔することなく、高いモチベーションを維持して努力することができるとお話いただきました。

② なぜ?を正確に答えらえるようにすること

サッカーでも仕事においても必ず結果が出ます。
悪い結果には悪い理由が、良い結果には良い理由が必ずあります。
その理由はなぜなのかを、正確に答えられるようにすることで、毎回の経験が積み重ねられ、成長につながるとお話いただきました。

小針さんは、プロサッカー選手、高校教員、人材紹介業と様々な職種で活動されていますが、小針さんご自身の考え方の土台は学生時代のサッカーでの経験が一番影響されているとお話されていました。
学生も部活動を通して全国大会に出場する・プロサッカー選手となるといった目標のために活動することはもちろんですが、部活動を通して社会人として生きていくための人間学を学ぶ時間にもなっていることを知る時間となりました。

「致知」を用いた感想文発表会

感想文発表会では「致知」から推薦記事を3つ選定し、記事を読んで感じたことを勉強会当日まで感想文を作成し用意いただきました。
当日は3~4人1組のグループに分かれ、感想文を発表するという内容で進行しました。

今月は「悲愁を超えて」をテーマにした内容でした。
悲愁とは悲しみに深く心が沈むことという意味です。

人生山あり谷ありという言葉がございますが、悲愁とはこの言葉で表すと谷の部分であり、谷が訪れた時にどんな考え方をすることで、また山となっていくのか。学生1人1人が自分自身の迷いや不安と記事を通して向き合い、先人の方達の実体験から、自分はどんな考えを持ち、行動していくことで前に進むことができるのかを知る機会となりました。

特に記事の中にあった、「どんな逆境にもポジティプスイッチは見つけ出せる」という考え方が印象に残った学生が多く、今の辛さと向き合った上でどうすればプラスに転換していけば良いか、各学生が自分の言葉で発表していました。

学生の感想

Q.研修会を通して、心に残った言葉や内容、学んだことを教えてください。

A.小針さんの講話の中の「社会人になって大切にしている考え方は学生時代のサッカーで学んだことが土台となっている」という部分が印象に残りました。
単純にサッカーが上手くなるとか試合に勝つだけでなく、サッカーで目標を達成しようと必死に考え行動していることが、社会人になって仕事に向き合う姿勢に共通する部分であると感じたので、社会人でも活躍できる人材になれるよう、より部活で学べることは必死に学んでいきたいと思います。

A.致知の記事から、自分が今感じている不安を解決にするには、自分自身の考え方と行動を変えなければ、結果は変わってこないということを学びました。
記事で話をされていた方達は自分の不安とは比べ物にならないほどの辛い経験をされているにも関わらず、その辛さと向き合い前に進んでいる姿勢を知り、自分も頑張らなければと強く思いました。

A.将来自分が何になりたいのかは正直まだわかりませんが、何になりたいのかを考える事を他人に委ねることは小針さんの話を聞いて、してはいけないなと思いました。
アドバイスとして相談することは必要だと思いますが、自分の人生における重要な選択は自分が勇気を持って決断していくことが後悔のない人生を歩むために必要だと思いました。

研修を終えて

今回の研修会を通して、目的を最終的には自分で明確にすることの重要性を改めて学ぶ機会となりました。

目的が明確になるからこそ、自分自身が今何をしたいのかが整理され、行動に移すことができると思います。
しかし、目的を明確にすることを横着し、親や恩師等に目的を整理してもらうと自分のことなのに、目的に対する思いが薄れてしまうと思います。
そうなると、悪い結果となった時に人のせいにしてしまい、自分の決断に後悔してしまうことに繋がってしまいます。
最終的には自分で目的を明確にし、何でこれをするのか勇気を持って決断することで、辛い状況になったとしても、目的を達成するために上を見て努力を継続することができると思います。

私自身も日々の業務の中で、なぜこの判断をするのか目的を上司やお客様に委ねてしまうことがあります。それでは、私が業務に携わっている意味がないと思います。
業務に携わっている以上、お客様のお役に立つために私はこの判断をすることが本当の仕事をすることだと思います。
目的を明確にすることから逃げずに向き合うことを実践してまいります。

最後になりますが、ゲストとしてご出演いただきました小針優貴様、ご参加いただきました学生の皆様、学校関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

大道 桂三