いちばんいいものとは何か?

コラム

先日、曹洞宗の尼僧 青山俊董老師の講演録を聞く機会がありました。

「人生は幸せを探す旅という一面があるのではないか」という言葉が心に残りました。そして青山老師はその後に八木重吉の詩の一節を紹介されていました。

みんないちばんいいものをさがそう
そしてねうちのないものにあくせくしない工夫をしよう

一番良いものとは何か?値打ちのないものとは何か?幸せとは何か?
日々の生活をする中で、そんな問いが自分の中でぐるぐるとまわり続けています。

曹洞宗は道元禅師が鎌倉時代に中国から日本に伝えた仏法が礎であり、坐禅修行をして悟りをめざす「禅宗」の一つであると言われています。
禅とは、「自らを律し、万物に感謝し、ムダを省き、生き方を見つめ直し、自分という存在の真実を探すこと」であると自分なりに理解しました。曹洞宗では、特別な修行ではなく、1年365日の日常生活の中で修行を行うことを大切にしているとのことでした。

一番良いものとは何か?値打ちのないものとは何か?幸せとは何か?
その答えは日常の中にある、自分の心の中にある。青山老師の講演を聞き、そんな気持ちになりました。

道元禅師は日々の生活こそが修行であると教えてくれています。その教えを私たちビジネスマンが実践できる形に落とし込むと次のような整理になりました。
まずは良い生活習慣を身に付けること。それをベースに健全な心身の状態を保つこと。家族や仲間を大切にし迷惑をかけないこと。仕事があることに感謝し溌剌と取組むこと。

子供の頃に親や学校の先生から散々言われてきたことばかりです。笑
しかし、分かっていても実践するのは難しいのです。
実践を目指して精進致します。

大道和哉