新入社員の論語勉強記!第16回 自己成長には、技術と精神どちらが大切なのか
大道桂三です。
新入社員として良き習慣を身につけるために論語を学んでいます。毎週、1章句ずつご紹介させて頂きます。
論語とは、孔子とお弟子さんとのやりとりをまとめた本で、儒教を代表する経典になります。日本では江戸時代の寺子屋や藩校などで一番盛んに読まれていたといわれており、若い人を育てるときの教科書となっていたそうです。優しい気持ちや慮り、あるいは努力する心、言い訳しない潔さ、人との距離のはかり方など、日本人らしさともいえる考え方のもととなるものがたくさんあります。
未熟極まりない文章ではございますが、最後までお読み頂けましたら幸いです。
■章句
子曰わく、道に志し、徳に拠(よ)り、仁に依(よ)り、芸に游(あそ)ぶ
■訳
人として正しい道を志し、すぐれた徳を身に付け、
思いやりの心によりそい、趣味や教養(芸)を楽しむ余裕がある人が君子である。
■今回の章句で学んだこと
孔子の時代には「六芸(りくげい)」という修めるべき教養があったそうです。
礼(徳育)・楽(音楽)・射(弓道)・御(馬術)・書(書道)・数(算術)の必須六教科を学んでいました。
孔子は六芸を学ぶ門下生達に、ただがむしゃらに学ぶのではなく、志を持って日々自己研鑽して徳を積み、仁の心を磨く。そうすれば、身に付けた教養や徳を実践するときには、芸に遊ぶくらいの余裕を持てる君子になることができるとおっしゃっています。
君子になるためには、原理原則があり、章句の通り一つ一つ段階をクリアしていくことで君子に近づいていくのだと理解しました。
特に「徳に拠り、仁に依り」の部分、技術と精神を磨くこと、両方努力することが大切であると私は理解しました。
サッカーに置き換えて考えますと。技術の向上だけでは独りよがりなプレーとなり、チームに迷惑をかけてしまう。逆に精神を磨くだけでは、プレーが未熟でチームに迷惑をかけてしまう。つまり、両方努力しなければ、チームの役に立つプレーができない。だから、「徳に拠り、仁に依り」。技術と精神をバランス良く、日々磨くことが重要なのだと学びました。