常葉大学浜松キャンパスサッカー部 第5回キャリア研修会 実施レポート

レポート キャリア支援

8月8日(月)にサッカー部員約60名を対象に「第5回キャリア研修会」を実施致しました。
本研修会を担当致しました大道桂三より、研修の様子を報告させて頂きます。

<本研修の経緯>

少しだけ本研修実施に至った経緯についてご紹介させて頂きます。
常葉大学は私(大道桂三)の母校です。私は定期的に常葉大学を訪れ、山西尊裕監督をはじめスタッフの皆様とお話をする機会を頂いております。山西監督は、学生が目の前の学生生活を頑張ってもらうことはもちろんですが、サッカーを通して学んだ考え方・経験を社会人となっても発揮してもらいたいと語って下さいました。

その中で「”良い社会人となるには」をテーマに学生に研修を取り組んで頂きたいとのご依頼を受けて、今回のキャリア研修実施に至り、昨年から2カ月に1回ずつ研修会を実施しております。

≪研修の目的≫

本研修は「”良い社会人“の考え方などを全員で学び、全員で”良い社会人”を目指すため」に行っております。

サッカーにおける結果を出すための考え方は、社会においても相通ずる部分があると私は考えています。常葉大学サッカー部に大切にしている考え方は「TOKOHA SPIRIT 謙虚・責任・向上心」です。

TOKOHA SPIRITの継続した実践が社会においても大切であることを学生に学んでいただき、自らのキャリアを歩むためのきっかけにしてほしいというのが本研修の目的です。

≪研修レポート≫

第5回目はお二方をゲストとしてお招きし、トークディスカッション形式で研修会を進行致しました。

【ゲスト紹介】

前澤 甲気(まえざわ こうき)様
J3リーグ ヴァンラーレ八戸所属(プロサッカー選手)

伊藤 楓河(いとう ふうが)様
・株式会社ファーストリテイリング所属(洋服店(theory)店長)
・常葉大学サッカー部OB

今回はゲスト様に今の立場から「学生時代の自分に伝えたいこと」をテーマにお話し頂きました。

前澤甲気様の「学生時代の自分に伝えたいこと」
夢や目標は”自分から掴み取る”

「プロサッカー選手になれたら良いな」くらいの思いだと、絶対にプロサッカー選手にはなれない。仲間に胸を張って「俺はプロサッカー選手になる」と言えるくらいの強い覚悟を持たないと実現できない。それは専修大学時代に現在もプロサッカー選手として多く活躍する仲間達の姿勢から感じ、ご自身も影響された経験から感じたそうです。

サッカーの試合と同じように良い結果は偶然に起きることはなく、常に”自分自身に矢印”を向け、「今日の自分はこのままで良いのか」と自問自答し、自らが掴み取りにいかないと結果(夢・目標)につながらない。

・サッカーが全てじゃない

プロサッカー選手も一社会人。一社会人として、サッカー以外の事も学ぶことが重要。年齢を重ねることで先のキャリアに関して考えることが増え、現在の考え方に至りました。サッカー以外の事を学ぶことで、サッカーにも通ずることがあり、知らないことを知ることで物事の捉え方や考え方の幅が広がり、結果的に自分自身の成長に繋がる。

伊藤楓河様の「学生時代の自分に伝えたいこと」
・「周りのお役に立つこと」が、自分の価値になる

高校3年生時に、大怪我を負い高校サッカーを引退した経験をされました。しかしプレーは出来なくなったが、別の役割でチームに貢献したいという思いで、裏方役を担ったそうです。その際にチームの為にできることを一生懸命やると、仲間達が喜んでくれる。その姿を見ることで自分も嬉しくなることに気付かれたそうです。

現在の店長での業務においても、自分の利益を考えず、どうすればお客様・チームメイトが喜んでくれるかを常に意識し行動することで、成果につながっている。

≪研修会を終えて≫

ゲストのお二方のお話から、サッカーで培った「謙虚・責任・向上心」が考え方の土台となっていること、そして「謙虚・責任・向上心」の実践が重要であると改めて感じる研修となりました。

学生の皆様は、卒業後多くの方が社会人となります。社会人になる為の準備として、職業選択が重要視されると思います。
ご自身の適正に合った職業を選択することで、仕事のやりがいや成果を出しやすくなると思います。しかし、その一方どの職場を選択したとしても、その環境で自分が望む成果を出すためには努力が必要です。

私は社会人として充実した生活を送るためには、職業選択も重要ですが、それ以上に「自分自身がその環境で何ができるのか」が最も重要であると考えています。

その「自分自身に何ができるのか」を導き出す考え方の土台として、サッカーを取り組んできた常葉大学サッカー部の学生の皆様には「TOKOHA SPIRIT 謙虚・責任・向上心」があると思います。
この土台となる考え方を意識、いかに実践できるかがサッカーで結果を出すための努力と同様に、社会人においても重要だと私は考えます。

「謙虚・責任・向上心」を言葉でわかるのは難しくありませんが、本気で実践することは非常に難しいことです。私も学生の皆様にお伝えしている以上、より一層意識して取り組んでまいります。

ゲストのお二人をはじめ、学生の皆様の研修を受ける姿勢から、私も今一度自分も頑張らなければと初心に立ち返ることができました。
今後も学生の皆様に適した研修を企画し、実施できるよう精一杯努めてまいります。

最後になりますが、ゲストとしてご出演頂きました前澤甲気様、伊藤楓河様、ご参加頂きました学生の皆様、学校関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

大道 桂三