富士市社会福祉協議会 令和4年度OJTリーダー研修会 実施レポート
6月23日(木)に富士市フィランセにて、
富士市社会福祉協議会様の職員16名を対象に「令和4年度OJTリーダー研修会」を実施いたしました。
本研修会にオブザーバーとして参加をした大竹より、研修の様子を報告いたします。
本研修は、富士市社会福祉協議会様(以下、「社協様」と称する)が今年度より導入した「OJTリーダー制度」の機能発揮促進を目的として行われました。
※「OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)リーダー制度」とは…?
会社よりOJTリーダーに選任された社員が、新入社員・若手社員等とペアになり、”日常の仕事(現場)”を通じて大切な考え方・知識・技能・態度などを自身のペアに指導する施策のことです。
社協様は有効な人材育成方法について検討を重ね、今年度より本格的にOJTリーダー制度を導入しました。
今回は制度導入後、初めて実施した研修となります。
<本研修の進行について>
本研修は午前・午後の「2部構成」で進行しました。
午前中はOJTリーダーを務める職員の方々を対象に、午後はOJTリーダーが日々指導にあたっているOJT対象者の職員の方々にもご参加いただきました。
午前の部(OJTリーダー対象)
午前の部では、OJTリーダーを務める6名の職員様に対して、
- 社会的背景に伴う「人材育成の重要性」「今後求められる人材」を理解する
- 「富士市社協が目指す職員像」を再確認する
- 「OJTリーダーの役割」を学ぶ
- 「育成のコツ」を学ぶ
以上を目的とした内容の研修が行われました。
<研修内容>
「皆様は、研修によって人は変わると思いますか?」
講師を務めた弊社代表の大道によるこの問いかけから、研修が始まりました。
「研修の内容以前に、“受講する側の研修への意欲”によって変わるかどうかが分かれると思う」
大道の問いかけに対して、多くの参加者様からこのような意見が出されました。
「目的・目標を達成するために、現状維持ではなく“成長”のきっかけになる研修会にしましょう!」
という意識を冒頭の問答によって全員で統一した後、人材育成についての具体的な内容へと進んでいきました。
【 日本の現状・今後求められる人材 】
まずは人材育成が重要となっている日本の社会的背景等についての説明がなされました。
- 日本は世界でも例のない「超高齢社会」へと歩みを進めており、すでに現在も人口減少と少子高齢により「労働力不足」に陥っていること。
- その中でスタートした「働き方改革」の本質は働く量を減らすことではなく、労働者一人ひとりの「労働生産性の向上」であること。
- 労働生産性の向上を実現するために、「自律型人材」の育成が求められていること。
OJTリーダーは「自律型人材を育成する」という今後の日本のためにも重要な役割を担っているということが説明されました。
【 育成のコツ 】
育成のゴール(育てたい人材像)を全体で共有した後、実際に現場で指導していく際に押さえるべき「育成のコツ」についての内容へと進んでいきました。
- 「目的」「目標」を明らかにする
- 「約束」をする
- 指導の基本は「分ける」と「一点集中」
以上3点のコツを、様々な事例の紹介やグループワークを通じて学んでいきました。
午前の部終了前の研修フィードバックタイムでは、参加者様より,
「研修で学んだことを指導に還元する前に、まずは自分自身に活かしたい」
という声が多く挙がりました。
午後の部(OJTリーダー・OJT対象者が参加)
午後の部はOJTリーダー・OJT対象者の両者を対象とし、合計12名にご参加いただきました。
- 「ペア同士の相互理解」を深める
- 「コミュニケーション」の基礎知識や重要なポイントを学ぶ
- 「成果を上げるチームの条件」を知る
以上を目的とした内容の研修が行われました。
<研修内容>
午後の部の冒頭でOJTリーダー制度や、OJTリーダー・対象者が担う重要な役割を再確認した後、
「ストローキング・プロフィール・チェックシート」や、実際のOJTペア同士で行う「コミュニケーションワーク」等を通じて、相互理解やコミュニケーションの基礎知識を深めていきました。
また、チーム(組織)で成果を上げるための重要なポイントを体験することを目的として、「ゲーム形式のワーク」も行われました。
研修を終えて
「人材育成」の重要性や奥深さを改めて感じる研修となりました。
社協の皆様から多く声が挙がっていた「人を育成する前に、まずは自分から」という意識の重要性を、私自身、研修を通じて改めて痛感しました。
また、社協の皆様の研修やペアに対する意欲的な姿や、お互いを尊重し合っているからこそ生まれる和やかで明るい雰囲気に大変感銘を受けました。
私達の職場でも大切にしていきたい姿勢、雰囲気だと強く感じました。
最後になりますが、研修準備等を行ってくださいました担当者様、受講いただいた職員の方々に心より感謝申し上げます。
報告者 大竹 岳