特定技能の受入れ上限と現在の状況

お知らせ 外国人支援

2026年4月13日から、特定技能の外食業分野において、海外から新たに受け入れる際に必要となる在留資格認定証明書の交付が、原則として一時停止されました。

この措置は、外食業分野が特定技能の対象外になったわけではなく、外食業分野に設定された受入れ見込数を超えることが見込まれたため、実施されたものです。

特定技能外国人の受入れを検討されている企業様にとっては、「外食業以外の分野は大丈夫なの?」「今後、同様の停止措置が行われる可能性はあるの?」という点が気になるところだと思います。

今回は特定技能の受入れ上限と現在の状況についてご紹介します。

1.特定技能の受入れ上限

特定技能制度は、人手不足が深刻な産業分野において、一定の専門性や技能を持つ外国人材を受け入れる制度です。

政府は分野ごとに受入れ見込数を設定し、この人数を受入れ上限として運用しています。

2026年1月23日の閣議決定により、特定技能1号の受入れ見込数は全分野合計で80万5,700人とされ、その対象期間は2029年3月末までとなっています。

出典:生労働省「特定技能制度及び育成就労制度の分野別運用方針について」

2026年3月末時点における、主な分野の受入れ見込数と特定技能1号在留者数は、次のとおりです。

分野受入れ見込数 (上限人数)在留者数受入れ上限に対する割合
外食業50,000人47,714人95.4%
飲食料品製造業133,500人96,367人72.2%
建設76,000人51,055人67.2%
介護126,900人74,745人58.9%
農業73,300人39,950人54.5%
航空4,900人2,577人52.6%
自動車整備9,400人4,925人52.4%
造船・舶用工業23,400人11,471人49.0%
漁業14,800人4,842人32.7%
工業製品製造業199,500人59,038人29.6%
ビルクリーニング32,200人9,202人28.6%

※「受入れ上限に対する割合」は、2026年3月末時点の在留者数を受入れ見込数を基に算出しています。
出典:出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(2026年3月末時点・速報値)」

受入れ上限に対する割合が最も高いのは外食業分野の95.4%で、次いで飲食料品製造業が72.2%、建設分野が67.2%、介護分野が58.9%となっています。

2.今後、外食業以外の分野でも停止される可能性はあるの?

受入れ見込数は単なる目標ではなく、実際の受入れ上限として運用されています。今回の外食業分野における停止措置は、その運用が実際に行われた事例となります。

そのため、今後は他分野でも在留者数が受入れ上限を超えることが見込まれる場合、外食業と同様に、新たな外国人材の受入れが停止される可能性があります。

特に上表で受入れ上限に対する割合が高かった飲食料品製造業、建設、介護など、すでに外国人材の受入れが進んでいる分野については、在留者数や政府の発表を継続して確認する必要があります。

また外食業分野の受入れ再開について、農林水産省は、以下の通り再開措置を講じるかどうかを含めて現時点では未定としています。

Q. 受入れ再開の見込みはあるのでしょうか。

A. 現時点で再開の措置をとるかどうかを含め未定です。受入れに当たって5万人の上限に十分な余裕があるかなど諸般の事情を考慮し、適当と判断した場合に、事前にアナウンスした上で交付の再開の措置を行うことが想定されています。

出典:農林水産省「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用についてQ&A」

3.おわりに

今回は特定技能の受入れ上限と現在の状況についてご紹介しました。

外食業分野の停止は、外食業分野が特定技能の対象外になったことを意味するものではなく、受入れ上限を超えることが見込まれたことに伴う措置です。

今後は採用したい外国人候補者が見つかっていても、受入れ状況によっては外食業分野の停止措置のように、採用手続や入国を進められなくなる可能性があります。

そのため、外国人材の採用は必要になってから検討するのではなく、「いつ、どの分野で、何人採用するのか」を計画的に進める必要があります。また特定技能だけではなく、来年4月から始まる育成就労制度も視野に入れて採用活動を進めることをおすすめします。

当社も監理団体・登録支援機関として、今回のような外国人雇用に関する最新情報を随時ご案内できるよう情報収集に努めてまいります。

外国人雇用について質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

大道桂三