新入社員の論語勉強記! 第9回

新入社員の論語勉強記!

大道桂三です。

新入社員として良き習慣を身につけるために論語を学んでいます。毎週、1章句ずつご紹介させて頂きます。

論語とは、孔子とお弟子さんとのやりとりをまとめた本で、儒教を代表する経典になります。日本では江戸時代の寺子屋や藩校などで一番盛んに読まれていたといわれており、若い人を育てるときの教科書となっていたそうです。優しい気持ちや慮り、あるいは努力する心、言い訳しない潔さ、人との距離のはかり方など、日本人らしさともいえる考え方のもととなるものがたくさんあります。

未熟極まりない文章ではございますが、最後までお読み頂けましたら幸いです。

■章句

子(し)貢(こう)問(と)う、師(し)と商(しょう)とは孰(いず)れか賢(まさ)れる。
子(し)日(のたま)わく、師(し)や過(す)ぎたり、商(しょう)や及(およ)ばず。
日(い)わく、然(しか)らば則(すなわ)ち師(し)は愈(まさ)れるか。

■訳

子貢がたずねました。「師君(しくん)と商君(しょうくん)とはどちらが優秀ですか?」。
先生が言われた。「師は過ぎていて、商は及ばないね」。「それでは、師君の方が優れいている、ということですか?」。「いやいや、そうではない。過ぎているのもよくないということだよ」。

■感想

及ばなければ、もっと努力をし及ぶようになれば良い。しかし、過ぎてしまうとは及んではいるが度が過ぎてしまう。度が過ぎてしまうと「こんなに頑張っているのに」、「あの人は全然やっていない」など、論語で一番大事とされる仁の心、思いやりの心がなくなってしまいます。また、過ぎるくらい頑張っている人に対して、「君は過ぎているよ」と言うのは結構難しいですよね。だから、孔子は過ぎてしまうことは、一番大事な仁の心を忘れてしまうからこそ、及ばないよりもむしろたちが悪いと言っているように思いました。

孔子の理想の人物像は君子(くんし)と表されていますが、バランスが取れている人のことを言っています。バランスが取れている状態のことを中庸(ちゅうよう)と言います。中庸を意識することが結果的には大事ですが、中庸が本当に大切だとわかるには、及ばずも過ぎるも経験することが一番必要だと思いました。私は中庸を意識する為に以下の内容を行動習慣に致します。

一生懸命行動する。
結果を素直に受け入れる。
行動を改善する。

最初から上手くいくことはありません。けど、行動しなければ現状も変わりません。大切なのは常に目の前の事象を素直に受け入れ、行動を変化していくかだと思います。常に現状に満足せず、母校サッカー部のスローガン「謙虚・素直・向上心」を忘れずに日々精進してまいります。