幹部研修 ―基本が大事―
キャリアドライブ様にご紹介頂き、藤沢市にある三共自動車学校様の幹部研修を担当しております。荷が重いお仕事と認識しておりますが、精一杯に役割を務めさせて頂いております。
今回は2回1セットの研修で、目標を幹部クラスの社員の皆様にマネジメントの意義やマネージャーの役割を理解して頂き、今後どんな能力(努力)が必要になるかを考えて頂くことに設定し、プログラムを進行しております。
内容を少し御紹介させて頂きます。
ドラッカーはマネジメントとは、組織に成果を上げさせるための道具や機能だと仰っています。少し表現が難しいので私なりには、マネジメントとは、ヒト・モノ・カネ・情報等の経営資源を上手に活用し、組織として成果を上げるための取組である。そしてマネージャーとは、経営者(リーダー)が示した方向性に向けて組織を牽引し、その成果に責任を持つ者だと理解をしています。
ドラッカーはマネージャーが行うべき仕事もわかりやすく教えてくれており、私は以下の4つに整理をさせて頂いています。
①目標を設定して共有する
-目的を明らかにして目標を定める。計画を作成して運用する仕事
②チームをつくる
-目標を達成するために適切なチームを編成する仕事
③動機づけとコミュニケーションを図る
-目標達成のために一人ひとりが持てる力を発揮し、チームとして相乗効果が得られるよう丁寧かつ粘り強いサポートを行う仕事
④ 人材を育成する(評価測定する)
-良い人材を採用し、その人材の成長をサポートする仕事
どの仕事も簡単ではなく、これで完璧!と言えるマネージャーはほとんどいないと思います。私自身を振り返っても反省ばかりです。
しかし、反省を繰り返す中で分かってきたこともあります。それは①と②が極めて重要であり、そのつまずきを③、④で挽回するのは難しいということです。つまり、基礎が大事ということになります。
マネジメントにおける基礎とは、目的に対して正しい目標を掲げること。その目的・目標を共有し、その実現のために努力してくれる仲間とチームを編成することだと考えています。
そこができていないと、そもそも同じ目的・目標を共有できているというチームの条件を満たしていませんから、動機づけやコミュニケーションをいくら頑張ったところで、上手くはいかないのだと思います。
仲間から信頼されて成果を出しているマネージャーは、必ず基礎を大事にしています。基礎があるからこそ、動機づけやコミュニケーションが効果的となり、人も育っていくのだと思います。
論語の中にも「本(もと)立ちて道生ず」という章句があります。
基本を大事にすれば自然に道が開かれるという素晴らしい教えです。年々心に染みてまいります。
大道 和哉