富士商工会議所様 セミナーレポート「働く人から選ばれる会社を目指す」
5月23日に富士商工会議所主催の第1回商業部会におけるセミナーを担当させて頂きました。私よりも経営の経験が豊富な先輩方に向けてお話をさせて頂くことは、大変申し訳ないことではありましたが、日頃業務を行う上で感じていることを率直にお伝えさせて頂きました。

セミナー内容
「働く人から選ばれる会社を目指す」をテーマにお話しをさせて頂きました。年々、人手不足が深刻化する中で、地方の中小企業にとって「人材の定着・育成」は極めて重要な課題となっています。
私は、顧客に向けた支援や自社における様々な取組みを通して、「人材の定着・育成」に関しては、すぐに効き目のある特効薬のような解決策はないと感じています。しかし、一方で時間をかけて小さな努力を積み重ねていくことで、一定の効果を得することができるとも感じています。
本セミナーでは、その考えの根拠になっている考え方や、具体的な各社における取組事例についてお話をさせて頂きました。
- これからの時代を捉える
- 各世代間の価値観の違い
- 離職の実態
- 人材定着に向けた取り組み事例
- 人材採用に向けた取り組み事例
- 中小企業が人事戦略を成功させるためのポイント
研修を終えて
セミナーの最後に僭越ながら「中小企業が人事戦略を成功させるためのポイント」について、お話をさせて頂きました。それは、会社を経営する目的の主語について考えることです。
もし、会社または経営者の成長が主語になれば、社員への給与は「コスト」となり、なるべく減らした方が良いとの考えになります。
一方で、社員の幸せが主語になれば、社員の給与を増やすことは「経営の目的」そのものになり、頑張って増やしていこうとの考えになります。
お客様や地域社会に対してどのように貢献していくのかというメッセージ(ミッション・ビジョン・バリュー)も大切ですが、それと同じくらい、社員の幸せをいかに実現していくのかというメッセージを発信することが必要だと感じています。
ピーター・ドラッカーは、私達に「組織は個人のためにあるもの」と教えてくれています。これは、会社の成長のために働く人がいるのではなく、働く人の幸せのために会社があるという意味です。テーマである「働く人から選ばれる会社」に近づいていくためには、経営者がこのような考え方を身につけることが何よりも重要だと考えています。
このような貴重な機会を頂きました富士商工会議所の職員様に感謝いたします。ありがとうございました。
大道和哉
