株式会社かつまた様 リーダー研修レポート

レポート 研修受託事業

10月1日に富士市でピーナッツ等の製造販売を営む株式会社かつまた様のリーダー研修を担当いたしました。
リーダー研修は、各部署(営業部・製造部・製品部・業務管理部・品質管理室)のリーダー(管理職)10名程度を対象とし、年4回実施をさせて頂いています。
2022年の年間テーマは「部下を育成するコツを学ぶ」とし、現場で部下育成に奮闘されている皆様の声を丁寧に拾いあげながら、実践で活用できる情報やアドバイスを提供できるように努めています。

リーダーとしての考え方

今回は、「部下との信頼関係を構築する方法」について意見交換を行いました。
「コミュニケーションは相手との信頼関係が重要だ!」と言う話はよく耳にしますが、そのことについて掘り下げて、ではどうやって信頼関係を結んだら良いのかについて議論する機会は少ないのではないでしょうか。
人と信頼関係を構築する上で重要になるのが上司(自分自身)の人間性です。敬愛する稲盛和夫氏(元京セラ名誉会長)は、人間性に優れた人とは、良い心(利他の心)を持った人であり、具体的にその特徴について次のように教えてくれています。

  • 前向きで建設的であること
  • みんなと一緒に仕事をしようと考える協調性を持っていること
  • 明るいこと
  • 肯定的であること
  • 善意に満ちていること
  • 思いやりがあって、優しいこと
  • 真面目で、正直で、謙虚で、努力家であること
  • 利己的ではなく、強欲ではないこと
  • 足るを知っていること
  • 感謝の心をもっていること

家庭環境が乱れると、子どもに悪い影響が表れてきます。私はそれと同じで職場環境が乱れると、社員に悪い影響を及ぼすと考えています。
現代社会の中で、自分のことをコントロールするだけでも簡単なことではありません。そのような中、自分の事だけでなく、部下や後輩と良い関係性を築き、集団をマネジンメントするのは非常に大変なことです。経営層や管理職の皆様は、それだけ難しい役割を担うわけですから、絶えず学び続けていかなくてはなりません。
この点については、「社員のやる気を引き出すための3つのポイント」にて詳しく紹介をさせて頂いております。興味のある方はこちらのブログをご覧ください。

自分を知ってもらい、相手を知ること

人間性を磨くことと同じ位大切なのが、自分を知ってもらい、相手を知ることだと思います。なぜならば、人はその人を理解することで、思いやりの心(相手のことを思って行動する)が発揮しやすくなると考えるからです。
私のような未熟者は、その人がどんな人生を歩んできたのか、家族や趣味のこと、将来はどうなりたいのか等を理解することで、はじめてその人を受け入れたり、許したり、フォローすることができるようになると感じています。

今回の研修では、参加者一人ひとりがどんな価値観を大切にしているのかを紹介し合うワークを行いました。あるリーダーさんが自分の部署でもやってみたい!と言ってくれましたが、研修もお互いを理解するための有効な手段の1つだと思います。

私は、誰しもが「自分だけでなく誰かの役に立ちたい」という優しい心を持っていると信じています。ただ、この厳しい経済社会の中では、その優しい心を発揮しにくいのが実情だと考えます。
従って、仕事中の一面だけを見てその人を理解することはできないのではないかと思います。さらに言えば、職場では生産性をいかに向上させて、厳しい競争に打ち勝ち、自らの待遇も向上させたいというマインドで仕事を行うのが通常かと思います。ですから、その人のやや厳しい面しか見れなくて当然ではないかと考えています。

そこで、仕事から離れた場所でのコミュニケーションが重要になります。
例えば、当社では月に2回のヨガ教室、月に1回の食事会、年に1回の旅行等のイベントを、社員とのコミュニケーションを図り団結することを目的に実施しています。また、イベントでなくても始業前や休憩中等、日常の中にもコミュニケーションを図るチャンスは転がっています。大切なのは、リーダーが「お互いを理解し合うこと」の重要性を理解し、アンテナを張り、心を配ることだと思います。

研修を通して、かつまた様のリーダーの皆様から多くのことを学ばせて頂きました。
私も学びを生かして自社に取り入れ、少しでもお客様のお役に立てる実践事例を紹介できるよう精進いたします。

大道 和哉