新入社員の論語勉強記!第15回 良きキャリアコンサルタントになる前に、良き人物になる。

新入社員の論語勉強記!

大道桂三です。
新入社員として良き習慣を身につけるために論語を学んでいます。毎週、1章句ずつご紹介させて頂きます。

論語とは、孔子とお弟子さんとのやりとりをまとめた本で、儒教を代表する経典になります。日本では江戸時代の寺子屋や藩校などで一番盛んに読まれていたといわれており、若い人を育てるときの教科書となっていたそうです。優しい気持ちや慮り、あるいは努力する心、言い訳しない潔さ、人との距離のはかり方など、日本人らしさともいえる考え方のもととなるものがたくさんあります。

未熟極まりない文章ではございますが、最後までお読み頂けましたら幸いです。

■章句

子曰わく、詩三百、一言以(もっ)て之(これ)を蔽(おお)う。
曰わく、思(おもい)邪(よこしま)無し。

■訳

詩経の三百編はただひと言で断言すると、邪念がなく心のままでまっすぐだ。

■今回の章句で学んだこと

「詩経」とは中国最古の詩の本で、孔子の門下生になると必ず読む本だったそうです。
詩経の詩には人の純朴な感情が書かれたものが多く、孔子は詩を読み、人の感情を知ることで心が磨かれるとおっしゃっています。心が磨かれることで論語で一番大切だと言われる仁、思いやりの心が芽生えてくる。
孔子の門下生には、政治家や学者を目指す人がたくさんいました。孔子はそんな門下生に、良き政治家や学者になるためにどうするのではなく、良き人物になるためにはどうすればよいかを説いていました。
良き人物になれば、良き政治家にも学者にもなれる。だから、良き人物になるために詩を読み、心を磨き、仁の心を持てるよう努力することが大切だと私は理解しました。
私は新米キャリアコンサルタントとして4月から活動を始めました。良きキャリアコンサルタントを目指し、日々の業務や自己研鑽としてサークル活動をしています。しかし、現場で感じることは良きキャリアコンサルタントになる為に必要な能力を身に付けること以上に、まずは良き人物でなくてはならないこと。人を思いやる心を持った良き人物にならなければ、人のお役に立つことはできないのだと学びました。