新入社員の論語勉強記! 第8回

新入社員の論語勉強記!

大道桂三です。

新入社員として良き習慣を身につけるために論語を学んでいます。毎週、1章句ずつご紹介させて頂きます。

論語とは、孔子とお弟子さんとのやりとりをまとめた本で、儒教を代表する経典になります。日本では江戸時代の寺子屋や藩校などで一番盛んに読まれていたといわれており、若い人を育てるときの教科書となっていたそうです。優しい気持ちや慮り、あるいは努力する心、言い訳しない潔さ、人との距離のはかり方など、日本人らしさともいえる考え方のもととなるものがたくさんあります。

未熟極まりない文章ではございますが、最後までお読み頂けましたら幸いです。

■章句

子貢(しこう)日(い)わく、貧しくてして諂(へつら)うこと無く、
富(と)みて驕(おご)ること無きは如何(いかん)。
子(し)日(のたま)わく、可なり。
未だ貧しくして道を楽しみ、富みて礼を好む者には若(し)かざるなり。
子貢(しこう)日(い)わく、詩に云(い)う、
切(せっ)するが如く磋(さ)するが如く、
琢(たく)するが如く磨(ま)するが如しと。
其れ斯(これ)を之(こ)れ謂(い)うか。
子(し)日(のたま)わく、賜(し)や、始めて与(とも)に詩(し)を言うべきのみ。
諸(これ)に往(おう)を告げて来(らい)を知る者なり。

■訳

子貢(しこう)が言った。貧しくてもへつらわず、豊かでも驕らない人はどうでしょうか。先生が言われた。いいねえ。でも貧しくても道を楽しみ、豊かでも礼を好む人にはまだ及ばないね。
子貢がまた聞きました。「詩経(しきょう)」に、切するが如く磋するが如く、琢するが如く磨するが如し、とありますが、先生はそのことをおっしゃっていたのでしょうか。
先生が言われました。賜(し)や、それでこそ一緒に詩を語れるね。過去のことを一つ話したら、すぐに先のことをわかるようになったんだね。

■感想

私はこの章句を読み、日々自らを磨き続けることが良い人間となるのだと確信することができました。
君子と呼ばれる人間になるためには以下の3ステップがあると感じました。
① 貧しく諂う人、豊かで驕る人
② 貧しくても諂わない人、豊かでも驕らない人
③ 貧しくても道を楽しむ人、豊かでも礼を好む人

ステップを1段階ずつ上がっていくために切磋琢磨、自らを磨くことが必要です。
人は最初は皆①からスタートすると私は思います。そこから自らを磨いていくことで①が②になり、②が③になる。だから、日々自らを磨き続けることが一番大切です。
では自らを磨く方法とはどんな方法があるのか。
私は自らを磨く方法は以下の4種類があると思います。

① 生身の人間から学ぶ
② 先人の本から学ぶ
③ 歴史から学ぶ(実物、現場)
④ 目の前の仕事がはかどる知識を学ぶ

人間が成長するには人間から学ぶことが一番効果的だと思います。自らを常に磨くからこそ、子貢のように孔子の言った言葉に対し、詩に例えて発言できる領域になるのだと思います。人間のスタートラインは同じです。そこから、それぞれの磨き方で結果が変化していきます。
日々、4種類の方法を実践し、自らを磨き続け、ステップを1段階ずつ上げていけるよう、精進してまいります。