「人間学の実践者から人間学を学ぼう!」常葉大学サッカー部 第12回キャリア研修会レポート

お知らせ

5月27日(月)にサッカー部員約40名を対象に「第12回キャリア研修会」を実施いたしました。

本研修では社会人の先輩方の大切にしている考え方を知ること、多くの職業を知ること、を通じて、学生の皆様がこれから歩むキャリアに役立つ情報提供をすることを目的に、2カ月に1回開催しております。

第12回目は前半にゲストとしてご参加いただいた(株)岩瀬運輸機工 遠藤社長、岩瀬副社長によるキャリア講話を実施いたしました。後半に人間学を学ぶ月刊誌「致知」を用いた感想文発表会を実施しました。

コーディネーター役を務めた大道桂三より、研修の様子を報告させていただきます。

キャリア講話 (株)岩瀬運輸機工 遠藤社長・岩瀬副社長

キャリア講話では、(株)岩瀬運輸機工の遠藤社長・岩瀬副社長より、会社で大切にされている考え方をテーマに講話をいただきました。

(株)岩瀬運輸機工様は、”重量屋”として、大きく、重たく、繊細なものを輸送・搬入し、現場で据付を行う業務を行い、輸送の提案・改善・開発に取り組む物流事業で、業界トップクラスの実績があります。今年で第55期を迎える企業です。

㈱岩瀬運輸機工様は、仕事で成果を出すためには、従業員1人1人が人間学を学び、良い考え方を身に付けることを大切にされています。具体的な実践として、人間学を学ぶために、従業員様に人間学を学ぶ月刊誌「致知」を毎月配付をしています。また学んだ人間学の実践として、毎日業務開始前に、全従業員で清掃を行うこと。清掃の際は、遠藤社長は玄関を、岩瀬副社長はトイレを清掃されているそうです。

遠藤社長から「今日の岩瀬運輸機工様あるのは、挨拶と掃除を欠かさずに実践したこと」だとおっしゃっていました。 業績は、あくまで仕事でいくら売り上げたのかにフォーカスされることが多いですが、遠藤社長は、挨拶と掃除を欠かさず行い、心を綺麗にすることが良い仕事に繋がっている。だから挨拶と掃除を毎日欠かさず、一生懸命行うこと。そして、人間学を学び、正しい考え方に常に触れることが重要であるとお話いただきました。

多くの方が日々挨拶と掃除は実践されていると思います。しかし、目的意識を持たなければただ挨拶と掃除をするだけになってしまいます。目的意識を持って行動しても、漠然と行動しても、過ぎていく時間は同じです。遠藤社長から「人生は1度きり」というお話もあり、1度きりの人生が悔いなく、豊かな人生となるよう、今回学んだ心を綺麗にするために挨拶と掃除があることを、参加した学生をはじめ私自身も実践してまいります。

「致知」を用いた感想文発表会

感想文発表会では「致知」から推薦記事を2つ選定し、記事を読んで感じたことを勉強会当日まで感想文を作成し用意いただきました。

今回はゲスト講話いただきました㈱岩瀬運輸機工様の遠藤社長・岩瀬副社長も一緒にご参会いただき、3~4人1組のグループに分かれ、感想文を発表するという内容で進行しました。

今月は「倦まず弛まず」をテーマにした内容でした。
「倦まず弛まず」とは飽きたり怠けたりしないという意味の言葉です。

成果を出された方々のドキュメンタリーをニュースやネット記事などで拝見すると、「特別な才能を持った方だから成果を出された」と思うことがあります。たしかに、人よりも才能があるのかもしれませんが、それ以上に例外なく、ほとんどの方が地道に毎日努力を積み重ねられたことが、成果が出た1番の要因であると思います。

推薦記事を読み、「倦まず弛まず」を実践している方々の実体験を知り、「倦まず弛まず」をなぜするのか。実践者の考え方に触れ、学生1人1人が自分自身と照らし合わせ、これから自分自身はどんな考えを持ち、行動していくのかを深く学び、考える機会となりました。

発表では多くの学生が好きなサッカーであっても、「倦まず弛まず」を実践することが難しいと発表していました。日々の忙しさや嫌なことがあった時に初心を忘れたり、目標がブレてしまうことにより、「倦まず弛まず」を実践できなくなってしまうとのことでした。

「倦まず弛まず」の実践方法として、ゲスト講話でお話いただいたい「挨拶と清掃をすること」がまず今自分ができることとして、木鶏会とゲスト講話を通して、自分自身が明日から実践する部分まで学びを深める学生が多くいました。

学生の感想

Q研修会を通して、心に残った言葉や内容を教えてください。

A.遠藤社長と岩瀬副社長の講話を通して、心を綺麗にするために挨拶と清掃を行うという内容が心に残りました。今まで大人に叱られないように、挨拶と清掃を何となくやっていましたが、今日の講話を聴いて、心を綺麗にするために目的意識を持って、挨拶と清掃を実践していきたいと思います。

A.人間学を学ぶ意味が理解できました。正直、結果においてはその人のスキルややり方が良いから良い結果に繋がっていると思っていました。しかし、遠藤社長の講話でお話いただいた考え方を正すことをしないと、いくら良いスキルややり方を理解しても、良い結果につながらない。決して自分の利だけを考えるのではなく、家族や今だとチームの利を優先できる考え方を身に付けられるように、これからも人間学を学んでいきます。

研修会を終えて

遠藤社長、岩瀬副社長のゲスト講話、木鶏会を通して、私自身も含めて人間学を学ぶ大切さを改めて理解することができました。

良い結果にも、悪い結果にも必ず理由があります。その理由は自分自身が行動した事象によって起きていると私は思います。

その行動の根底あるのがその人の考え方になります。考え方によって、自分が起こす行動が決まってくるため、考え方次第で結果も変化してきます。

今回は良い考え方を学ぶとともに、良い考え方を受けいれるには心を綺麗にする必要があり、心を綺麗にする実践方法として、挨拶と清掃の大切さも学ぶことができました。

いくら良い考え方に触れたとしても、自分自身に受け皿がなければ、実践できるまでの理解までには到達できません。私自身も未熟であるため、その日の精神状態によって理解ができないことが多くあります。常に考え方を継続していくために、弊社でも毎朝の挨拶練習と清掃を実施しています。毎朝心を綺麗にすることを意識して、挨拶練習と清掃を実践してまいります。

最後になりますが、ゲスト講話いただきました㈱岩瀬運輸機工 遠藤社長、岩瀬副社長、ご参加いただきました学生の皆様、学校関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

大道 桂三